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ママと先生の??(はてなはてな)

親が嫌がる悪い言葉を使いたがるのは、なぜ?

親が使ってほしくない言葉ほどよく覚え、よく使うのはなぜ?(年少2名、年長1名)

なぜ乱暴な言葉をよく使うのでしょう?(年中)

子どもはたえず新しい刺激を求めています。だから、新しい言葉や珍しい言葉を知ったら早速それを使ってみたがるものです。特に、刺激の強い言葉や乱暴な言葉には、注意が向かい、すぐにそれを使おうとします。しかも幼児は自己中心的な思考の時期ですから、相手の気持ちも考えないで、どぎつい言葉や相手をぎょっとさせるような言い方や大げさな言葉を喜ぶ傾向にあります。また、幼児になると、自我が芽生え、自己主張をし始めます。そこで言葉も、相手に突っかかっていく言い方や相手の気持ちをいらいらさせるような言い方も多くなってきます。そういう傾向の一つの表現として、悪たれ口をきくようになります。だから、乱暴な言葉は、幼児にうまく相応した言葉だといってもいいでしょう。また、仲間同士の間でも、乱暴な言葉が盛んに使われます。子どもの喜ぶ乱暴な言葉は、子どもの感性に直接訴えることができるからです。

その上、乱暴な言葉の多くは、具体的な言葉です。抽象的な言葉は、思考も発達し、経験も豊かにならなければ使いこなせませんが、具体的な言葉はわかりやすいし、端的で、短く、そのものズバリの性格を持っています。だから感情もうまく表現できます。この意味で、乱暴な言葉のすべてが、悪い言葉や使ってほしくない言葉ではないのです。

実際、上品でない言葉が全部悪い言葉とはいえません。言葉は生活と密接に結びついています。生活に即さない言葉は、死んだ借り物の言葉です。例えば敬語は上品でよい言葉だといっても、普段の家庭生活の中で幼児に「お母様」などと言わせたりするなど、子どもの生活から切り離して使わせようとすると、それはよそ行きの言葉となってしまいます。

しかし生活の中から生まれた言葉でも、清めなければならない言葉があります。それが、悪い言葉です。例えば相手の気持ちを考えない言葉(ばか、なきむし、意地悪、こんちくちょう、など)とか、思いやりの心を欠いた言葉(ハンディを持つ人を軽蔑する言葉など)とかがそれです。一言でいうと、悪い言葉とは、相手の気持ちを悪くさせる無作法な言葉です。したがって、悪い言葉だからといってただ禁止しないで、相手を不愉快にさせる言葉とそうでない言葉を区別して使えるように子どもを指導することが大切です。

排泄や性に関する言葉も、無作法な言葉という点で、悪い言葉なのですが、これは子どもがおとなと同じ意味で使うわけではありませんから、平気で使います。ただし、それを使うことによっておとなが異常な反応をするので、何となく奇妙な言葉とみなします。すると次には、それを使うとおとながどんな反応をするかを試してみようとします。これに対しておとなが赤面したり、驚いたり、あわてたり、にらんだり、叱ったりすれば、今度は子どもが反抗するときに、わざと使ったりします。だからこういう言葉を使うことも、悪たれ口の場合と同様に多くの場合、緊張から心理的に解放された状態を作る行動であり、遊びの一種なのです。

このように子どもが意味をよく理解できないまま使っている言葉には、無関心な態度をとることが必要です。もしおとながあわてたり、顔を赤らめたり、叱ったりするならば、子どもは言葉の効き目を知り、かえって使いたがります。しかしおとなからの反応がないと、言葉を使う張り合いがなくなります。悪い言葉だからと言って叱ると、わざと使うようになります。これらの奇妙な言葉は、家庭では全然役に立たないと感じるようにすることが大切なのです。

 

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