園の教育研究 ピアジェ理論への招待

幼稚園教育要領・保育所保育指針対照(抜粋)

幼稚園教育要領 保育所保育指針(平成12年度施行版)

第一章 総則

第一 幼稚園教育の基本
幼児期における教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、幼稚園教育は、学校教育法第22条に規定する目的を達成するため、幼児期の特性を踏まえ、環境を通して行うものであることを基本とする。
このため、教師は幼児との信頼関係を十分に築き、幼児とともによりよい教育関係を創造するように努めるものとする。これらを踏まえ、次に示す事項を重視して教育を行わなければならない。

  • 1 幼児は安定した情緒の下で自己を十分に発揮する事により発達に必要な体験を得ていくものである事を考慮して、幼児の主体的な活動を促し、幼児期にふさわしい生活が展開されるようにすること。
  • 2 幼児の自発的な活動としての遊びは、心身の調和のとれた発達の基礎を培う重要な学習である事を考慮して、遊びを通しての指導を中心として第二章に示すねらいが総合的に達成されるようにすること。
  • 3 幼児の発達は、心身の諸側面が相互に関連し合い、多様な経過をたどって成し遂げられていくものであること、また、幼児の生活経験がそれぞれ異なることなどを考慮して、幼児一人一人の特性に応じ、発達の課題に即した指導を行うようにすること。

その際、教師は、幼児の主体的な活動が確保されるよう幼児一人一人の行動の理解と予想に基づき、計画的に環境を恒星しなければならない。この場合において、教師は、幼児と人やものとのかかわりが重要であることを踏まえ、物的・空間的環境を構成しなければならない。また、教師は、幼児一人一人の活動の場面に応じて、様々な役割を果たし、その活動を豊かにしなければならない。

第一章 総則

1 保育の原理

●保育の目標
子どもは豊かに伸びていく可能性をそのうちに秘めている。その子どもが現在を最もよく生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うことが保育の目標である。このため、保育は次の諸事情を目指して行う。

  • ア 十分に養護の行き届いた環境の下に、くつろいだ雰囲気の中で子どもの様々な欲求を適切に満たし、生命の保持及び情緒の安定を図ること。
  • イ 健康、安全など生活に必要な基本的な習慣や態度を養い、心身の健康の基礎を培うこと。
  • ウ 人との関わりの中で、人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとともに、自主、強調の態度を養い、道徳性の芽生えを培うこと。
  • エ 自然や社会の事象についての興味や関心を育て、それらに対する豊かな心情や思考力の基礎を培うこと。
  • オ 生活の中で、言葉への興味や関心を育て、喜んで話したり、聞いたりする態度や豊かな言葉を養うこと。
  • カ 様々な体験を通して、豊かな感性を育て、創造性の芽生えを培うこと。

●保育の環境
保育の環境には、保育士や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、さらには、自然や社会の事象などがある。そして、人、物、場が相互に関連し合って、子どもに一つの環境状況をつくり出す。
こうした環境により、子どもの生活が安定し、活動が豊かなものとなるように、計画的に環境を構成し、工夫して保育することが大切である。
保育所の施設、屋外遊技場は、子どもの活動が豊かに展開されるためにふさわしい広さを持ち、遊具・用具その他の素材などを整え、それらが十分に活用されるように配慮する。施設では、採光、換気、保温、清潔など環境保健の向上に努め、特に、危険の防止と災害時における安全の確保について十分に配慮する。また、午睡・休息が必要に応じて行えるようにする。保育室は、子どもにとって家庭的な親しみとくつろぎの場となるとともに、いきいきと活動ができる場となるように配慮する。
さらに、自然や社会の事象への関心を高めるように、それらを取り入れた環境をつくることに配慮する。